編み模様 11
斜に入れた玉編みと下部に入る2粒
(はす に いれた たまあみ と かぶ に はいる ふたつぶ)
2020年1月22日に仕上る。
階段状に配置した玉編みと下部に入る2粒を作製の際、描いた編み図の中の一つ。
玉編みを編み進める方法と逆に入れて、上へ重ねていったもの。
捻れを予測して製図したが、思った以上に捻れた。だが、捻れることを前提に (捻れを願って) 描いたもので、希望通りに編み上がったと思っている。製図上は玉編みはそれぞれの上へ配置される。
ビーズ編みを始める前は、捻れは極力ない方がいいと思っていたが、ビーズ編みで編み模様を考え始めてからは、捻れてることで、ごく簡単な編み図が複雑に見えることが分かり、利点となった。
編み模様を考える時、ウィリアムモリスがデザインする壁紙のようにエンドレスに続く植物的模様、もしくは、伊藤若冲が描く細密な鶏の羽のようなものを想定する。これも鶏の羽根にあるような反復模様となった。色合わせのセンスで美しくも不気味にもなると思う。
不整合はあるが、目立たない。
雨露滴下す
落ちた雨や露が葉に染み入ることなく留まり、互いが吸い寄せられていく。時間をかけて集まった水滴は、丸々と太って、重力に負けた刹那、葉から離れ、落ちる。
その瞬間を留めた。
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『斜に入れた玉編みと下部に入る2粒』の図案を使用。
斜めに入れた5つの長編みから成る玉編みを葉に見立て、水滴が滴り落ちる寸前の様子を表現した。
『雨露滴下す』と書き『うろてっかす』と読ませる。言葉が先行した作品。
日記をまさぐると、2018年12月30日にこの文字が書かれているので、タイトルだけはだいぶ前に出来上がっていたが、
水滴をうまく表現する図案が描けず、出来上がりが今となった。
糸は緑色の糸を自家染めでさらに濃い緑にし、青々と発色する初夏の葉を目指した。
シズク型のビーズは各1粒ずつ入れて、丸大ビーズは図案通り2粒入れた。
2020年1月5日に編み始め、シズク型ビーズの配置で編み直しを繰り返し、2月6日に編み上がった。
最初はマガ玉ビーズを使っていたが、もっと丸く大胆に、水滴が落ちる瞬間を表現したほうがいいだろうと思い、シズク型のチェコビーズに変更した。
大きいビーズを使ったことで、葉っぱが連なっているように見える編み模様がやや隠れてしまったのが難点。次回に繋げたい。
- 使用ビーズ -
TOHO 丸大 1 (クリア)
チェコビーズ シズク 横穴 (クリスタル) 6×4
チェコビーズ シズク 横穴 (クリスタル) 7×5
TOHO 丸小 711 (シルバーカラー)
- 使用糸 -
ダルマ 鴨川 #18 107 (グリーン)
みやこ染 10 (オリーブグリーン) 4g、35℃で30分
作品の通し番号 070
図案№ 00039
ページ作成日 : 2020年1月23日
最終更新 : 2020年2月11日